Group B

スペイン スロベニア パラグアイ 南アフリカ 勝点 勝ち 負け 引分 得点 失点 得失点差
スペイン スペイン 3 ○ 1 3 ○ 1 3 2 9 3 0 0 9 4 +5
× スロベニア スロベニア 1 ●  3 1 ●  3 0 ● 1 0 0 3 0 2 7 -5
パラグアイ パラグアイ 1 ●  3 3 ○ 1 2 △ 2 4 1 1 1 6 6 0
× 南アフリカ 南アフリカ 2 ● 3 1 ○ 0 2 △ 2 4 1 1 1 5 5 0

 

日にち 開始時刻 対戦国 試合地 地上波放送
6月 2日(日) 16:30 パラグアイ2−2南アフリカ 釜 山  
  20:30 スペイン3−1スロベニア 光 州 TBS系
6月 7日(金) 18:00 スペイン3−1パラグアイ 全 州  
6月 8日(土) 15:30 南アフリカ1−0スロベニア 大 邱  
6月12日(水) 20:30 南アフリカ2−3スペイン 大 田 NHK
  20:30 スロベニア1−3パラグアイ 西帰浦  

 

6/2(日) 16:30 パラグアイ2−2南アフリカ

国旗-パラグアイ
パラグアイ
前 半
後 半
国旗-南アフリカ
南アフリカ
 サンタクルス(39分)
 アルセ(55分)

得点者

T.モコエナ(63分)
 フォーチュン(89分)
釜 山  
後半ロスタイムにフォーチュンがPKを決め、南アフリカが土壇場で同点に追いついた(手前はパラグアイGKのタバレジ)
後半ロスタイムにフォーチュンがPKを決め、南アフリカが土壇場で同点に追いついた(手前はパラグアイGKのタバレジ)=ロイター

南ア、ロスタイム同点、  
パラグアイ2点守れず

 パラグアイは2点のリードを守りきれず、後半ロスタイムにPKで追いつかれ、南アフリカと引き分けた。序盤に流れをつかんだパラグアイは39分、MFアルセの右FKを、ゴール前に飛び込んできた20歳の新星FWサンタクルスが頭で合わせて先制。55分には、アルセがFKを直接決めた。南アは63分、T・モコエナのゴールで1点差。試合終了間際には、GKタバレジの反則で得たPKを、MFフォーチュンが落ち着いて決めた。パラグアイは、守護神のチラベルトを1試合の出場停止処分で欠いたのが響いた。

チラベルト欠場響く

 最後の最後で守護神チラベルトの出場停止が響き、パラグアイがつかみかけていた勝ち点3を逃した。

 逃げ切り濃厚の90分。代役GKタバレジが、ペナルティーエリア左に走り込んだ南アMFズマを倒した。判定はPK。縦パスへの反応が一瞬遅れた上、間に合わないと分かったはずなのに、不用意に飛び込んで相手の足を手で払ってしまった。チラベルトは「彼はよくやった。大きなミスはなかった」とかばったが、明らかなミスだった。

 それまでの試合運びはパラグアイらしかった。後半、南アが怒とうの攻撃を見せても、T・モコエナのミドルがストルウェイの足に当たった不運なオウンゴール以外、破たんはなかった。ブラジル、アルゼンチンに隣接する地域性から伝統的に守備が生命線だが、イタリア人のマルディーニ監督を迎えて「カテナチオ」(カンヌキの意味でイタリア代表の伝統的な戦術)と同じ3バックを採用し、堅守に磨きがかかった。

 得点力不足に泣いた4年前と違い、攻撃もさえた。20歳のサンタクルスは、先制のダイビングヘッドに集約される高い技術と闘争心を発揮し、新星誕生の予感を改めて感じさせた。

 「もちろん勝ちたかったが、失望はしていない」とマルディーニ監督。チラベルトが復帰する7日のスペイン戦からが、本当の勝負になる。(三室 学)

実 況
9分 【南】ゴール正面で相手を倒してイサに警告
10分 【パ】アルセが直接FKでゴールを狙うが、GKに阻まれる
27分 【南】イサに代わってムカンシがピッチへ
39分 【パ】アルセのFKにサンタクルスが頭で合わせて先制
55分 【パ】左サイドのFKをアルセが直接決めて2点目
63分 【南】T・モコエナのシュートが相手DFに当たってゴール
72分 【パ】カンポスをベンチに下げ、モリニゴを投入
後半ロスタイム 【南】フォーチュンがPKを決め、土壇場で同点

  20:30 スペイン3-1スロベニア

国旗-スペイン
スペイン
前 半
後 半
国旗-スロベニア
スロベニア
 ラウル(44分)
 バレロン(74分)
 イエロ(87分=PK)

得点者

 チミロティッチ(82分)
光 州 TBS系
スペインがスロベニア下す

スペイン船出上々 52年ぶり初戦勝利

 「無敵艦隊」が52年ぶりに白星発進――。前回、悪夢のグループリーグ敗退となったスペインが、本大会初出場のスロベニアを3―1で下し、1950年ブラジル大会以来となる初戦を白星で飾った。個人技に勝るスペインは44分、ルイスエンリケがドリブルで中央突破。いったんカットされたボールをペナルティーエリア内で拾ったラウルが、相手DFの股間(こかん)を抜く技ありのシュートで先制。74分にはバレロンが2点目を挙げた。左サイドを中心に速い攻撃を仕掛けるスロベニアは82分、ゴール前のワンツーからチミロティッチのシュートで1点を返したが、87分にPKを決められ、追い上げ切れなかった。

 
ラウル、スルリ先制

 スペインのラウルが、エースの称号にふさわしい仕事をした。44分、ルイスエンリケが右からドリブルで3人のDFの間を割って入った。タックルされた球が中央にいるラウルの右側からこぼれて来る。ここからがラウルらしかった。得意の左足シュートと見せてDF1人をかわして左へ持ち出し、別のDFの股間を抜くシュート。これが右に決まる先制点となった。

 けっして大きなフェイントではないが、混戦のゴール前でこうした落ち着いたプレーが出来るところが、さすがにラウルだ。24歳の若さで代表での得点はすでに26となった。

 スペインは、クラブチームは素晴らしい成績を収めているが、W杯では最高でも4強止まりと、常にファンを裏切ってきた。ラウル自身も、前回のフランス大会で期待されながら、ナイジェリア戦での1ゴールだけ。あとの2試合は途中交代と、全く精彩を欠き、よもやのグループリーグ敗退の大きな原因となった。

 あれから4年。既に所属のレアル・マドリードでは、先月の欧州チャンピオンズリーグ優勝など、多くの栄冠を手にしている。今大会も実力的には優勝候補に挙げられるスペイン。ラウル本人も、「目標は優勝」と、はっきり自覚している。エースのゴールでチームは幸先のいいスタートを切った。初戦勝利は52年ぶりで、11度目の出場にしてやっと2回目だ。今度こそスペインに期待してもいいかもしれない。(川島 健司)

プロの目 ベルデニック:100%力出したスロベニア
プロの目 李国秀:わくわくするサッカー

実 況
25分【スロ】ザホビッチがドリブルで持ち込み、左足でシュートも、GKにはじかれる
35分【スペ】左からのクロスにラウルが飛び込んで頭で合わせるもGK正面
44分【スペ】ルイスエンリケがドリブルで中央に切り込むが、DFがクリア。それを正面に詰めたラウルが落ち着いて決めて先制
65分【スロ】ゴール前で倒れたチミロティッチが主審からシミュレーションで警告を受ける
74分【スペ】左からのスルーパスを受けたバレロンが右足でシュート。2点目
82分【スロ】チミロティッチがワンツーで抜けだし右足でシュート、1点を返す
87分【スペ】イエロがPKを決めて3点目

6/7(金) 18:00 スペイン3−1パラグアイ

国旗-スペイン
スペイン
前 半
後 半
国旗-パラグアイ
パラグアイ
モリエンテス2(後半8分、後半24分)
イエロ(後半37分)=PK

得点者

 オウンゴール(前半9分)
全 州  
スペイン順風、16強一番乗り

 52年ぶりの初戦勝利で勢いに乗るスペインが逆転でパラグアイを下し、勝ち点を6としてグループリーグ突破第1号となった。スペインは開始早々、DFプジョルのオウンゴールで1点を献上する苦しい立ち上がり。しかし、後半から出場したモリエンテスが53分にヘッドで、69分に胸で押し込んで逆転に成功。83分にラウルが倒されて得たPKをイエロが決めて、決定的な3点目を奪った。パラグアイは出場停止が解けたGKチラベルトを中心に守備を固めたが、そのチラベルトがクロスに対する判断ミスから失点を招くなど、精彩がなかった。

 スペイン・カマチョ監督「16強入り一番乗りに感激している。次の南アフリカ戦は、戦術は変えないが、すべての選手にプレーする機会を与えたい」


モリエンテス2得点

 スペインのカマチョ監督にとっては、会心の選手交代だっただろう。苦戦したスロベニア戦と同じメンバーでスタートしたスペイン。立ち上がりは眠っているようで、パラグアイの攻勢にあい、10分には、アルセの強烈なシュートからオウンゴールで先制を許した。

 その後もミスが多く、1点リードされて前半を終了。ここでカマチョ監督が思い切って動いた。FWディエゴトリスタンに代えてモリエンテス、MFのルイスエンリケの代わりにエルゲラを起用。これがズバリ当たった。

 確実にキープができパスも出せるエルゲラが中盤の底に入り、他のMFが前に出たことで、スペインがボールを持つ時間が長くなり、リズムが生まれた。53分にはモリエンテスが左CKを頭でたたき込み同点に。そして69分、エルゲラが左前のスペースへ出した長いパスからデペドロがクロス、再びモリエンテスが体で押し込んでついに勝ち越した。

 「もっと攻撃的に行く必要があると思って、戦術を変えた。そうでなければ引き分けで終わっていた」と、指揮官は逆転勝ちに満足そうだった。これでスペインは16強一番乗り。交代選手の実力が全く落ちず、かえって強くなってしまう層の厚さは、さすがに世界最高峰のリーグを持つ国だ。

 ヒーローのモリエンテスは、今後の得点について聞かれ、「それは監督がだれを使うかによること。最良の選択をしてほしいね」と、遠回しな言い方で先発出場をアピールした。(川島 健司)

チラベルト痛恨のミス
プロの目 李国秀:今度こそ“無敵”?

実 況
10分【パ】アルセが強烈なシュート。GKがはじいたボールが相手DFに当たってゴールを割るオウンゴールで先制
31分【ス】ペナルティーエリア内でラウルがシュート。惜しくも枠を外す
53分【ス】左CKをモリエンテスが頭で合わせて同点ゴール
69分【ス】左からのセンタリングにモリエンテスが飛び出し、体に当てゴール。勝ち越しの2点目
80分【パ】右FKからチラベルトが狙うも、相手GKが好セーブ
83分【ス】ラウルが倒されてPKに。イエロが決めて3点目

6/8(土) 15:30 南アフリカ1−0スロベニア

国旗-南アフリカ
南アフリカ
前 半
後 半
国旗-スロベニア
スロベニア
 ノンベテ(4分)

得点者

 
大 邱  

南アと競り合うスロベニアのパウリン(中央)=ロイター
南ア 悲願の「1勝」 スロベニア脱落

 2大会連続2度目の出場の南アフリカが、W杯5戦目にして初勝利を挙げた。2連敗のスロベニアはB組の3位以下が決まり、初出場での16強入りはならなかった。

 南アは立ち上がりに攻勢をかけた。4分、左サイドからのフォーチュンのFKを、ノンベテが体で押し込んで先制。その後もノンベテとマッカーシーの2トップが再三ゴールを脅かしたが、相手GKシメウノビッチの好セーブもあって追加点を奪えなかった。

 スロベニアは、カタネツ監督との確執でエースのMFザホビッチが代表から外れたこともあり、攻めが単調だった。

 南アフリカ・ソノ監督「選手を誇りに思う。彼らは偉大なことを成し遂げた。スペイン戦にプレッシャーがかかるが、どの試合でもプレッシャーはあるものだ」

 スロベニア・カタネツ監督「不運な失点の後は、相手よりも優れていた。いいサッカーをしたチームを誇りに思う。まだ1試合残っているので、全力を尽くして1勝したい」

カタネツ監督退席が響く?

 〇…スロベニアは2連敗で敗退が決定。カタネツ監督との確執でエースのザホビッチがチームを離れたために攻撃にアイデアがなく、全幅の信頼を集めていた監督も、後半開始早々に相手のファウルを取らなかった審判へのしつこい抗議で退席処分を受けた。

 小国が欧州予選を勝ち抜く原動力となった組織が崩壊しては、得点する力は残っていなかった。大会後に辞任するカタネツ監督は「なぜ退席なのか分からない。同じようなことは相手の監督も言っていたのに」と肩を落としていた。

ノンベテ体で押し込む

 人種隔離政策による追放から、92年にFIFA再加盟を果たして10年。南アフリカが2度目の挑戦で念願のW杯初勝利を挙げた。

 立役者はノンベテ。4分、フォーチュンの左FKにジャンプしながらのヘッドは空振りしたが、反動で持ち上がった右太ももに当たったボールがゴールネットを揺らした。「ボールが来たのが分からなかったよ」と本人も苦笑いする泥臭いゴールだったが、その直前、前後への細かい揺さぶりで相手DFのマークを外すまでが勝負だった。

 大会前の低い評価を覆す勝利だ。今年3月、成績不振を理由にケイロス前監督が辞任。4年前に続く直前のドタバタ劇だった。現監督のソノ氏は、前回大会直前に行われたアフリカ選手権で暫定監督として準優勝しながらも、本大会でトルシエ監督に指揮権を譲った人物。「(この勝利は)人生の宝物になるだろう」と、苦労人は素直に喜んだ。

 ほめられた試合内容ではなかった。ザホビッチのいないスロベニアが攻め手を失っていたにもかかわらず、追加点を取れなかった。現在、勝ち点1のパラグアイの最終戦がスロベニア戦であることを考えれば、点差を広げておきたかった。

 「選手は神経質になっていた。でも、我々はいい試合をしに来たわけじゃない。勝つために来たんだ」。ソノ監督はそう話した。確かに、日本代表に置き換えてみれば分からなくもない。勝利の瞬間の選手とベンチの喜びように、「1勝」の重みを感じずにはいられなかった。(三室 学)

プロの目 ベルデニック:闘争心欠き好機作れず

実 況
4分【南】フォーチュンのFKをノンベテが体に当てて、そのままゴール、先制点
27分【ス】ペナルティーエリアの外で得たミリノビッチのFKは、ゴール上を大きく越える
33分【ス】ノバクからパスを受けたアチモビッチがシュートを放つも、ゴール左へ外れる
49分【南】マッカーシーが強烈なミドルシュート、GKシメウノビッチがパンチングで逃れる
70分【ス】右からのクロスをN・チェヒが頭で合わせるが、GKアレンゼが防ぎ、同点ならず
86分【南】カウンターから攻め上がったバックリーがフリーでシュートを放ったが、GKシメウノビッチがかろうじてセーブ

6/12(水) 20:30

南アフリカ2−3スペイン

国旗-南アフリカ
南アフリカ

前 半

後 半

国旗-スペイン
スペイン

マッカーシー(前半31分)
ラデベ(後半8分)

得点者

ラウル2(前半4分、後半11分)
メンディエタ(前半44分)

大 田 NHK
南アフリカぼう然、16強逃す

 すでに16強を決めていたスペインが、3戦全勝でグループリーグを勝ち抜いた。南アフリカは初の決勝トーナメント進出をかけて粘り強く反撃したが、勝ち点と得失点差で並んだパラグアイに総得点で1点足りず、涙をのんだ。スペインは立ち上がりの4分、南アのGKアレンゼがファンブルしたボールをラウルが奪い、先制ゴール。南アも31分にマッカーシーが同点弾を決めるなど、2度の相手リードを追いつく執念を見せた。しかし、スペインは56分、ラウルのヘッドで三たび勝ち越し点。南アの追撃を振り切った。
ライバル動向「知らなかった」 南ア監督

 スロベニア戦で歴史的なW杯初勝利を挙げ、今度は初の16強入りを狙った南ア。惜しい形で夢は破れた。引き分けさえすれば、自力での決勝トーナメント進出が決まる試合だが、立ち上がりからして最悪だった。

 4分、メンディエタからラウルへのスルーボールをGKアレンゼが前へ出て滑り込みながら止めた。ところがボールが胸に収まり切らず、こぼれたところをラウルに奪われ、無人のゴールに決められた。痛恨のミスからの失点だった。

 ここから南アも踏ん張った。31分、右からのクロスをノンベテが頭で折り返し、マッカーシーがGKより一瞬早く押し込んだ。しかし、前半終了直前にメンディエタにFKを直接入れられ、53分にはラデベが再び同点ゴールを決めたが、わずか3分後、ラウルのヘッドで三度リードを許した。失点を防ぐべき時間帯にそれが出来なかった。

 もう一つ悔やまれるのはベンチワーク。同時スタートのスロベニア戦で84分にパラグアイが3点目を取った時点で、総得点で1点劣ることになった南アは、絶対に点を取りにいかなくてはならなかった。しかし、パラグアイの試合の動向をソノ監督自身が「知らなかった」という。捨て身の攻撃すらかけずに試合を終えた選手たちは、終了の笛を聞いても、16強に入ったかが分からず、その場に立ちつくすだけだった。

 「ベストは尽くした」と指揮官はいうが、あらゆる面でチームの若さが出ての悔やまれる敗退となった。(川島 健司)

プロの目 李国秀:南ア飛躍には「賢さ」の育成

実 況
4分【ス】南アGKがキャッチミスしたボールを、ラウルが拾って先制ゴール
13分【ス】右からのパスを、中央にいたメンディエタがシュートするが、DFにクリアされる
21分【南】中央からズマがシュートするが、DFに当たってゴールラインを切る
31分【南】ノンベテが頭で折り返したボールを、マッカーシーがボレーシュートを決めて同点
前半ロスタイム
【ス】FKをメンディエタが、ゴール右隅に直接決める
53分【南】右CKからDFがクリアミスしたボールを、ラデベが頭でゴール左隅に押し込む
56分【ス】右後方からのクロスをラウルが頭でゴール左に決める
78分【ス】ルケのシュートは、GKが好セーブ

  20:30

スロベニア1−3パラグアイ

国旗-スロベニア
スロベニア

前 半

後 半

国旗-パラグアイ
パラグアイ

アチモビッチ(前半44分)

得点者

クエバス2(後半20分、同39分)
カンポス(後半28分)

西帰浦  
パラグアイのクエバス(左)が3点目のゴールを決める=ロイター
パラグアイのクエバス(左)が3点目のゴールを決める=ロイター
パラグアイ奇跡の逆転、決勝T進出

 パラグアイがスロベニアに3―1で逆転勝ち、B組で同じ勝ち点4の南アフリカを総得点でわずか1点上回り、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。

 パラグアイは22分にパレデスが2度目の警告を受けて退場。数的不利の中で、前半ロスタイムにアチモビッチの先制点を許した。しかし、交代したばかりのクエバスが65分に右サイドから切れ込んで同点ゴール。さらに73分にカンポスが勝ち越し弾を放って勢いに乗ると、84分にはクエバスが自身2点目となる貴重なゴールを決めた。初出場のスロベニアは3連敗となった。

よく戦った

 パラグアイ・マルディーニ監督「苦しかったが、よく結果を出すことができた。一生懸命戦ったからだ。次のドイツ戦は大変な試合になるだろう。まだ考える時間はある」

信じていた

 パラグアイ・チラベルト「長い試合だった。1人少なかったがよく戦った。決勝トーナメントには行けると信じていた。難しい戦いになると思う」
総得点で1点差 10人猛攻、終盤3発

 スロベニアに勝ち、南アフリカがスペインに負け、さらに得失点差か総得点で南アを上回る。幾重ものハードルを乗り越え、パラグアイが劇的な決勝トーナメント進出を果たした。

 普段の「堅守速攻」を捨て、攻めざるを得なかったパラグアイ。その姿勢が最初は裏目に出た。GKチラベルトが何度も敵陣でのFKをけるなど攻め込むが、点に結びつかない。焦りからか、開始わずか22分で守備的MFパレデスが2枚目の警告で退場。前半ロスタイムには、アチモビッチに先制点を許した。“見えない敵”南アは、後半開始直後に2―2に追いつく善戦。この時点では、16強入りは絶望的に思えた。

 チームを救ったのは、22歳のFWクエバスだ。後半から登場し、65分に右スローインを受けてのドリブルから同点の左足シュート。2―1で迎えた84分には、ドリブルから豪快な左足ミドル。終わってみれば南アとは総得点1の差。クロスバーをたたいてワンバウンドし、ゴール上部ネットに突き刺さった豪快な一撃が、まさに16強進出を決めるシュートだった。ユースから隣国アルゼンチンの名門リバープレートで育ち、99年のワールドユースでは若きエース・サンタクルスと2トップを組んだ1メートル72の小柄な若者が、W杯初出場で大仕事をやってのけた。

 1点は失ったが、超人的な反射神経で好セーブを連発した守護神の活躍も見逃せない。「我々は小さな国だが、技術がある素晴らしい選手がそろっている。このチームを誇りに思う」とチラベルト。

 新星の誕生と、カリスマの復活。好調ドイツと対戦する決勝トーナメント初戦が楽しみになった。(三室 学)

小国スロベニア 監督不在でも奮闘
プロの目 ベルデニック:将来有望スロベニア

実 況
9分【パ】ゴール前からのFKをカルドソが頭で合わせてシュートしたが、ゴール左にそれる
41分【パ】アルバレンガが左足でミドルシュートを放つが、ゴールならず
42分【ス】チミロティッチがゴール前で強烈なシュートを放つが、GKチラベルトが好セーブ
前半ロスタイム
  【ス】アチモビッチが右サイドから、DFを1人抜いてシュートを放ち、先制点
65分【パ】クエバスが右サイドから切り込み、左足でゴール右隅へ同点シュートを決める
73分【パ】カンポスが、ゴール左前から左足でシュートを決める
84分【パ】クエバスがゴール正面でシュートを決める

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